訪日観光客増加の裏で横行する中国人向け違法サービス―中国メディア
文章はまず空港の「白タク」問題について取り上げ、深夜の羽田空港での状況を紹介。ターミナル前の乗降エリアでは中国人が運転する白タクのワゴン車が列をなし、空港から出てきた客が中国語で運転手と簡潔なやり取りを済ませて荷物を積み込み、自らも乗り込んだ上でそそくさと走り去る様子が見られることを伝えた。また、そのあまりにビジネスライクなやり取りは明らかに異質な雰囲気を醸し出していること、「警察に通報しても多くの場合はパトカーから口頭で注意するだけで摘発しない」という正規のタクシードライバーの話、さらには白タクが月収50万円以上と正規のタクシードライバーよりはるかに稼げるため、違法行為に従事する中国人が後を絶たないことを紹介した。
次に、中国のSNSを通じて広がる闇レンタカーも新たな問題になっていると指摘。「れ」や「わ」ナンバーが示す正規のレンタカーではない自家用車が、免許証の確認もされないまま、キーボックスを介して中国人観光客に貸し出されている実態があるとした。また、日本の高度な医療を目的とした医療ツーリズムも違法行為の温床になっており、一部の医療機関が中国人ブローカーの資金で「中国人専用」の検診センターへと変貌したり、検診によってがんなどが発覚した場合に事実に則さない留学・就労ビザ申請を支援し、高額医療費補助制度を利用させるといった悪質なケースも報告されており、公共医療資源の流出や制度の悪用が懸念されると伝えた。
さらに、中国人向けの風俗サービスも問題視されており、東京のナイトライフ情報を提供するサイトによると、首都圏で「中国人専用」の風俗店が30軒以上存在し、その多くが「本番」行為を含むものであると紹介。新型コロナ以前は中国やタイ、ベトナムの女性が主な従事者だったが、コロナや円安により日本に出稼ぎに来る女性が減ったことで最近では日本の女性従事者が増えていると伝えた。また、業界関係者の話として中国系の風俗店は勤務体系や勤務上のルールが日本の店より緩いとし、性病感染拡大のリスクを一層高めていると指摘した。
文章は、交通や医療、風俗といった業界で横行する中国人向けの違法サービスについて、「最終的に代償を支払うのは日本社会かもしれない。これらの観光客による消費の一部は日本の経済へと還流しない」と考察。日本が真の観光立国を実現するには、まず収益が合理的に日本経済へと流れ込むメカニズムを構築しなければならないという、日本メディアの指摘を紹介した。(編集・翻訳/川尻)
